今回は発売一週間前に発売日延期が決定し、本当に待ちに待った作品となった俺ガイル11巻。感想記事ということで、私個人が11巻で気になった部分をとりあげていきます。11巻を読んだこと前提で書かれているのでネタバレ注意です。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。11 (ガガガ文庫)
- 作者: 渡航,ぽんかん8
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/06/24
- メディア: 文庫
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アニメ先行になったのが非常に残念
今までは、原作がアニメより先に進んでいるので、読んでいる最中は不思議な感じでしたね。作者がTwitterでつぶやいていたので知ってはいましたが、本当に12話って11巻の内容じゃねーかというのが、数ページめくっての印象。
そして、200ページぐらいで、12話だけで200ページ分消化してたのかよと驚きました。まあ、中身の濃さで言ったら残りの100ページのほうがスゴイので、200ページ一気に消化したからといって、12話には特に不満はなかったです。ただ、絵的に後半の玉縄と折本のやりとりは、アニメでやって欲しかったな。玉縄のタジタジ感がみたかった。
戸部の出番必要以上に多いような
今回はやけに戸部の出番が多かった気がする。しかも、戸部は出てこなくても物語が成り立つから余計にそう感じました。いや、俺は戸部みたいなキャラ好きだからいいけど、アンチ戸部の人たちは、たまったもんじゃない11巻になったのかな?そういう人たちはこれを機会に戸部の愛嬌の良さに気づくべき。確かにべーべーうるさいだけのキャラかもしれない。でも、戸部の「っべー」「だべー……」「だべ!それだべ!」なんてフシギダネの「ダネッ!」「ダネー……」「ダネッフシ!」みたいに愛嬌あると俺は思うんだけどなぁ。まぁ、好みの問題だから仕方ない。
由比ヶ浜結衣エンド、雪ノ下雪乃エンドはない?
後半のページでは、とうとう決着付けるのか?と思ったけど、最終盤でどちらかは選ぶことなく終わるのかなと思いました。現状のままで考えたら、雪ノ下雪乃とくっつくことになると思います。でも、それじゃあ何も解決しないんですよね。解決どころか問題が深刻化し、八幡の負担が増えるだけでしょう。
また、10巻までは、由比ヶ浜結衣は望み薄だと思ってましたが、11巻読む限りはワンチャンありそうなんですよね。
私の予想だと雪乃エンド15%、結衣エンド10%、どちらでもない75%になるかなー。やっぱ終わりでタイトルの「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」を回収するんじゃないかなとも思う。一般的な三角関係って男二人女一人でも、女二人男一人でも、最後はどちらかを選んでいるので(あくまで私の交友関係・観測範囲の話ですが)、どちらかを選択しない→まちがっている。って解釈もありなんじゃないかな。そもそも、どっちか選ぶならこんなに悩む話でもなく、この物語は終わっているでしょうし、奉仕部のこの3人の関係を守りたいから足掻きまくっているので、そう簡単には予想できるエンドではないと思います。
どういうエンドに向かうか分かりませんが、間違いなくキーになるのは、「雪ノ下雪乃」。雪ノ下雪乃は10巻の感想で書いてた解釈通り、依存先が雪ノ下陽乃から八幡になってたみたいです。11巻の電話のシーンはちょっとぞっとしましたね。もうどっぷり依存しているみたい。あそこまで、トレースされるとね…。ガハマさんですら、戸惑っていたからなぁ。
雪ノ下陽乃は悪者のまま終わるのか?
全然別作品の話になりますが、トイ・ストーリー3では意図して悪は悪のままで描かれております。これは、スタッフがそのキャラを嫌っているからとかではなく、改心させると物語の主人公がその悪者へと変わってしまうからだそうです。主人公が〇〇する物語ではなく、悪者が改心する物語になってしまうと。
俺ガイル作者の渡航さんは逆のスタンスであまり嫌われすぎるキャラを作りたくないみたいなんですよね。相模南なんか救済エピソードを作りましたし、玉縄もネタキャラ感を推し、あまりヘイトを溜めないキャラとなりました。
ここではどっちのスタンスが良いのかというのは本題ではありません。一長一短ですし、メディアも違いますからね。
本題は、雪ノ下陽乃を今後どう描いていくのか、悪者で終わらせるのか?です。11巻まできて、ヤシャシーン!な部分は出ても優しい部分は出てませんからねぇ…。どういう形で物語をまとめるのかよりも正直、雪ノ下陽乃をどう処理するかが私は一番気になります。話を転がす上では便利なキャラですが、描ききるのはくっそめんどくさそうなキャラだよ、雪ノ下陽乃は。
締め
9巻で腑に落ちない、理解できない部分があったのですが、少しわかった気がします。八幡が本物が欲しいといった場面で、雪乃が逃げ出した理由がわからなかったんですよね。理解できないとか、言い争うならともかく、何故逃げ出すのかなと。その疑問はこの11巻見る限り、自分で選択できなかったから逃げたのだと解釈しました。あの場面でも、ガハマさんがいなかったら選択できなかったんじゃないかな。そういう面を雪乃自身も自分がないと表現しています。
けど、雪乃にも自分はあると思うんですよ。
7巻で八幡に「あなたのやり方嫌いだわ」と言いましたが、あれは雪乃自身以外の言葉じゃないと思います。その他にもちょろっとそういう自分を出してそうな部分があるので、12巻でどのように雪乃が自覚していくのか楽しみです。ただ、特典小説多いし、12巻出るの遅そうだな…。
余談
ひと通りは読んで書いていますが、読み込んではいないので、雑過ぎたかもしれません。発売日の変更がなければ読み込んで書いたんですが、ずれてファイアーエムブレムifの発売前日という最悪の事態に。FEifが落ち着いたら、また読んで追記したり、書きなおしたりしたいと思います。